只見線地域コーディネーターの活動日誌

2020-10-02 お知らせ

トロッコ列車で感じた会津・奥会津の美しさ

今回、8月から9月にかけて計12日間、JR只見線会津若松駅から会津川口駅の区間で、びゅうコースター風っこが運行されました。

今回は奥会津観光の貸し切り列車という方法で、ツアー形式での募集となりました。また新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、通常は1席ごとの販売ですが、4人1組のボックス席ごとに販売し、グループごとに座っていただく方法で行いました。

12日間、天候不良もなく、無事に運行ができました。

今回の運行では、おもてなしとして、車内案内、車内販売を行い、私も12日間乗車しました。たくさんのお客様にご乗車いただき、本当にありがとうございました。

福島県内、会津、郡山、福島などの中通り、いわきや県外から、多方面から参加していただきました。特に多いと感じたのは、親子での乗車です。多くの方が風っこに乗車するのは初めて、という方もいらして、とても嬉しかったです。

12日間、3回、4回と乗車してくださった方もいらっしゃいました。

びゅうコースター風っこは窓がなく、エアコンもないため、夏場はとても暑く感じました。それでも走り出すと風が心地よく、30度を連日超える日でもさわやかな風と、会津盆地の風景をゆっくり見ることができました。

後半の3日間は、暑さが一気に収まり、長袖でも寒く感じるほど涼しくなり、たわわに実った稲穂の刈り取りが始まっていました。

今回の風っこでの様子を一部ご紹介します。

お客様からは、「これからもまた走りますか?」「ストーブ列車にも乗ってみたい」という嬉しいお声を頂きました。

今回の風っこで改めて感じたこと。

・只見線の車窓から見える会津、奥会津の美しさ

 仕事で乗っていなかったら、どんな風に過ごしていただろうな、と考えながら眺めていました。夏から秋への移り変わりで見える風景は、本当に素晴らしかったです。

・手をふる人、写真を撮る人の温かさ

 今回の風っこ運行では、沿線の方がたくさん手をふってくれました。会津若松駅から出発してすぐの踏切で、親子で手をふってくれた方、毎回、家の2階のベランダで風っこを巻てくれていたお母さんとお子さん、農作業の合間に手をふってくれた方、いつも駅で出迎えてくださった方、日を追うごとにその数は増えていきました。お客様も最初は戸惑いながらでしたが、帰るころには自然と手をふってくださっていたこと。本当にありがとうございました。

 そして只見線で引退したキハ40形ですが、びゅうコースター風っこは、キハ48を改造した車両でしたので、やはり多くのファンが撮影に訪れていました。川の中で撮影している人もいて、乗客の皆さんからどよめきがあがったり、往復でいろいろな箇所で同じ車を見かけたり。

・おみやげ、楽しむものの課題

 只見線の車内販売では、普段は沿線地域のお土産として、気軽に食べられるもの、お土産にお勧めしたいものなど20品ほどご用意して販売していますが、やはりまだまだ品数や種類が少なく、お客様からご意見をいただきました。様々な年齢層、グループで参加される方々に商品を通して何を伝えたいか、課題を頂きました。

 今回は、会津鉄道様のご協力により、西若松駅での会津鉄道グッズの販売をしていただきました。会津に住んでいると、知っていると思い込んでいる会津鉄道ですが、県内でもまだ知らない方もいて、知っていただく機会になったと思います。

 今回の風っこで最大の課題と感じたのは、降り立った後の楽しみ方の提案でした。初めて来る方、家族で来る方など、参加形態は様々ですが、只見線で降り立った場所での楽しみを、今後もっとご用意できれば、只見線に乗って会津を旅する価値はもっと上がるでしょう。

 そのためには、ただ鉄道を走らせるだけでなく、そこに乗ってくる方たちひとりひとりを想像しながら、小さな取り組みや遊び心を持ってお出迎えできる地域にしていかなくてはならないと思います。

 たくさんのご乗車、ありがとうございました。会津若松運輸区の皆さん、毎回お見送り、そして車内での徐行運転や車内放送など、すてきな演出をありがとうございました。沿線で手をふってくださった方々、撮影に訪れてくださった方々、ありがとうございました。

次回はぜひ冬の風っこを走らせたい、と願っています。

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