2020年10月31日(土)に、三島町において「江戸時代の沼田街道トレッキング」を開催しました。
例年、紅葉が色づく時期に開催しているこのイベント、今年で5回目を迎えます。
滝谷駅から宮下駅まで、江戸時代の沼田街道といわれるルート約11kmを7時間程かけてたどります。
今年は新型コロナウイルスの影響で参加者を限定しての開催となりましたが、
スタッフも合わせ約30名が集まり、体調の確認などを行った上で楽しく歩くことができました。
まずは会津宮下駅から滝谷駅まで、9:11発の只見線に乗ってスタートです。
途中の会津西方駅や会津桧原駅からも参加者が乗ってきます。電車で待ち合わせのようで楽しいですね。
滝谷駅で下車すると、さっそく滝谷橋梁のビューポイントがお出迎えです。紅葉も見ごろが近づいています。
街道に入る前に滝谷風穴小屋に立ち寄りました。真夏でも6度という低い室温が保たれ、かつては蚕の種繭の保存に使われていました。
ここで寝かせたお蕎麦やお酒は熟成され、さらにうま味が増します。さらに美肌効果も!
いざ沼田街道へ!
山道を進んでいきます。秋晴れの暖かい日差しに少し汗ばみます。
かつての城山、厳岩城(がんこくじょう)跡への登りは急な鎖場も。気を付けながら無事登頂できました。
道は再度滝谷地区内へ下り、集会場で昼休み。郷土料理の芋汁や三五八漬けなどの振る舞いが。
地元のおいしい野菜を使った手作り料理で、お腹も心も満たします。
街道を少しそれた小さな山々の頂上からは、紅葉と集落、只見川、橋梁が織りなす絶景が待っています。
この眺望の良さを活かし、昔はのろし台や山城が建っていたそうです。歴史も詰まった道です。
山を後にし、道は集落内を通りゴールの宮下駅へと続きます。
町民にとっては見慣れた道ですが、季節によって、または一緒に歩く人によって見え方が違ってくることもあります。
今回、あらためて歩いてみることで何か発見があったかもしれません。
最後はビューポイント「アーチ三兄弟」で電車を見送り、16:00過ぎに会津宮下駅に到着しました。約7時間の歩く旅、おつかれさまでした。
また、今年は、コースモニターとして、国内外のトレッキング/ハイキングに詳しいハイカーの勝俣隆(かつまた・りゅう)さんらにも同行してもらいました。
現在、環境省と福島県が、会津地方の自然公園とその周辺にトレイルコースを作る取組を進めています。
只見川沿いや只見線沿線は只見柳津県立自然公園に指定され、豊かな自然の宝庫です。
今回はこの沼田街道のコースを参考にするために、勝俣さんらモニターの方々が参加してくれたのでした。
勝俣隆(かつまた・りゅう)さん:
一般社団法人トレイルブレイズ ハイキング研究所ハイカー。東京都三鷹市にあるハイキング用品店「ハイカーズ・デポ」スタッフ。
アメリカのアパラチアン・トレイルを踏破するなど、国内外のトレイルに精通。
ハイキングの文化や歴史にも詳しく、著書に『Plannning Guide to the John Muir Trail』(Highland Designs)がある。
最後に今日の感想をお話しくださった勝俣さん。
里山と集落が交互に現れるルートの面白さはもとより、
住民の方々との温かいやり取りが一番の見どころであったこと、
また、道を大切に手入れしている有志の方々をはじめ、参加者の「この町が好き」という気持ちが伝わってきたことなどをお話しいただきました。
<ハイカー勝俣さんの感想・手記はこちら>
来年もぜひ開催し、今度はもっといろんな方に来ていただいて、三島町の素晴らしい「道」を一緒に楽しんでいただきたいです。
○問い合わせ先
三島町観光協会
〒969-7511福島県大沼郡三島町大字宮下字宮下214-5「からんころん」内
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